Category: ヒガシ


EXPO20 gekidanU野外本公演「インディゴチルドレン」終了いたしました。

本当に皆様、ありがとうございました。

今回も本当にやれてよかったし楽しかったです。

 

公演が実際に終わったのが731日なので、半月以上も経ってしまっており、だいぶ今更感がなくも無いですね。

 

ただ、クラウドファンディングの特典送付や映像のツイキャス配信、
データ販売の予約分送付など、一連の作業が全て終わったのが今日で、
かつ僕は「インディゴチルドレン」の翌週にシアターグリーン box in boxという振り幅がエグいめちゃくちゃきちんとした劇場でやる芝居の舞台監督の現場を入れてしまっており、
まあ死んでおりまして、こういう文章を書ける気力と体力を回復したのがやっと今日だった、という感じです。

 

回復させるべく、先週末は生まれて初めて猫カフェに(猫アレルギー克服の確認も兼ねて)行ったりしました(いけた)。

 

この夏に向けては、このタイミングで創作するのだから、せっかくだから、ということで、
企画段階から、映像配信を決め、開催にごきつけ、中止を決めた直後まで、都度都度noteにその時々のことは記して来たので、その辺りは今さら触れず、今日は作品それ自体の振り返りと今後の話をしたいなぁという気持ちでいます。

 

「インディゴチルドレン」について

 

今回の作品については今まで作ってきた野外劇に比べて、
かなり「野外劇っぽくない」芝居を作ったなぁという気持ちがあり、
実際今回は僕がそうしたくて作ったのでその通りになっただけなのだけど、
いわゆる「野外!!!」って感じの芝居じゃなかったので、
物足りなかった感じとか肩透かし感があった方もいたのかなと思っています。

 

今までは家のベランダをガッツリ使って舞台にしたり、バイクで入退場をしてみたり、
コーヒーをぶっかけたり、螺旋階段を組んでみたり、花火を使ってみたり、
派手な幕落とし屋てみたり、色々やっていたのだけど、
今回はそういうギミックみたいなものは使わず(池の湧き水くらい)、舞台の向きも今まで家を背景にしていたところから、ほぼ真逆の十字路の角を背景に作品を作りました。

また、背景を幕でなく半透明の青色のネットを張って仕切る形になりました。

 

 

この結果、だいぶ野外(家)というものが今まではすごく具象的な要素になっていたところを、
今回はあくまでネット越しの公道や住宅を背景として取り込んで、
その手前の舞台上の芝居によりフォーカスしたものになったかなと思います。
結果より会話劇の要素が高まったのかなと思っています。

 

今までのものも評判よかったし、なぜわざわざちょっとテイストを変えたんだい?というところについては、
このタイミングで挑戦しておくことは、
今後gekidanUとして継続してよりよい演劇を作るにあたって必要かなと思ったところと、
「単純にやってみたかった」というところが強いです。

 

ここ2年間ほど、夏の野外劇はあと2団体に参加いただいてフェスっぽい形にしてきました。
そのおかげで、かなりの方にこの場所を知っていただけたのかなと思っており、劇団として飛躍のきっかけになったなと思っています。

 

で、今年は久々に単独公演でやってみよう、ということで満を持してやる上で、今まで頼り切っていた「野外」という要素の比重を一度適正化して作品を作ってみよう、という気持ちになりました。

 

我々の団体の魅力とかアイデンティティはこの場所に根付いた創作やそこでの遊び心を具現化してワクワクさせること、だと自認していますが、作品の強度をしっかりと強めることも必要だと思っています。

 

野外だとギミックで作りやすいカタルシスに頼りすぎずに、強度を増していくような作品をきちんと丁寧に作ってたものをお届けしたいな、と企画段階から思っていました。

 

ある意味狙い通り、今回は野外劇であるというところだけでなく作品内容への言及も比較的多めにいただいていたので、良かった部分ではあるかなと思います。

 

もしご覧になっていなくてどんな感じか気になった方は、下記で公演のデータ販売(バックステージ映像付き)も行っていますので、御覧くださいませ。

https://gekidanu.booth.pm/items/2265817

 

作品つくりについて

 

ちょうど3月連休に他団体のProduce公演という形で僕が主演の公演を行い、
その後に本腰を入れて公演準備をしていたのですが、
この辺りからかなり状況が厳しくなっていたコロナウイルスの影響で脚本の遠藤の仕事がかなり忙しくなり、
執筆にかなりマイナスの影響が出たり、顔合わせや初期の読み合わせはオンラインで行うことになったり、
稽古中は基本マスクだったり、都度色々なことが起きて大変は大変でしたが、
まーまー座組全体として前向きにやっていけたんじゃないかなと思います。

座組もしっかりまとまっていて、稽古も凄く楽しかったです。

(なにより、この時期に野外劇をやれたことはちゃんと胸を張るべきことかなと思います。)

 

ただ、今までにない状況ゆえもありつつ、及び今後に向けて改善していきたい反省みたいなところも凄くあって、

大きなところで言うと、今回キャストに対して「線路を引いてあげすぎたかもな」というところが非常にあります。

 

前述の通りの状況だったこともあり脚本に僕が早い段階で入ったり、

いつ感染状況が悪化して満足に稽古出来なくなるかわからない、という中だったこともあり、

凄く早い段階からプランと組み立てができていて、3週間くらいで全編通せちゃうくらい、とても良い完成度で来てました。

 

加えて、舞台機構や美術、照明、音楽等劇団メンバーで担当している部分も、久々に単独公演での野外劇だったこともありサクサクと進んでいっており、順調な感じでした。

 

そうした中で、キャストさんに対して全体的に「外枠」を埋めるのが早すぎたかな、というところ、
こうした野外劇ほぼ初めてのキャストさん達に対して、団体としてこの場所でそれなりに経験を積んできた演出チームが過度に背負いすぎたのかもなという感覚があり、

もっと役者さんにある意味「不自由」とか「ストレス」とか、自分で可能性を高めたり状況の打開をしてもらう環境を作っていたら、
もっと役者さんが飛躍してくれたかもかなぁと、今になって思っています。

 

ここに関しては劇団員に役者がいないことも一つ影響しているのかもなと思いつつ、
言葉を尽くしすぎてしまう僕の演出スタイルとか、役者への信頼の表し方とか修正の示し方とか、
あらゆる面でもっと考えられるところはあるのかなとも思いますし、
責任を感じつつ、これから頑張っていきたいポイントだなと考えています。

 

今後の話と今思ってること

 

2日残しての中止を判断しつつも、それまでに来場頂いた皆様やクラウドファンディングのご支援、映像の視聴等のおかげで、

今回の上演によって今後の活動に影響が出るようなことはほぼ無く、

「次回の家公演をどうするか」を今考えている状況にあります。
8月中には一旦方針が決まるかなと思います。

 

またいろんなことを感じることになるんだろうなと思いますが、

創作できるのはとても嬉しいです。

個人的は今年10月に予定していた結婚式が飛んだこともあり、時間ができてしまっていて、

でなにかやれることやろうかな、と思っています。満を持して脚本とかかな、まだわかりませんが

 

タイトルの通り幸せなことにめっちゃ演劇した感じのする夏でしたが、

その分いろんな疲れとか、気持ち悪さとか、ぐるぐるする気持ちとか、

それはまあ背負い込んだし飲み込んだし食らったなぁと思います。

 

ただ、千秋楽になった公演の最中にTwitterでつぶやいたのですが、

「演劇の敗北」とか「演劇の死」とか、そんな話は僕にも他の人にもきっとどの場合にも当てはまらなくて、

もしかしたら何かの過渡期に僕らはいるかもしれないし、はたまた一時的なことかもしれないし、

そんな中でできることは、できる人ができる限りこの場ときちんと直面して精神に記憶して記録することかなぁと思います。

 

自分でも呆れるくらい物事を悲観しないので、僕はそれにぴったりだなぁ、と思いつつ、

疲れすぎないように、健やかに日々を過ごしていきたいです。

 

あと、もし創作の機会や場所が無くなってしんどいなぁ、という方は、

我々稽古や公演可能なアトリエ持ってたり色々揃ってたりするので、なんかやりましょう。

すごいほわっとしてるけど、しばらくはそういう人のための場所であり、劇団であることもいいんじゃないかなと思っています。

https://gekidanu.com/atelier5-25-6

 

引き続き、よろしくお願い致します。

こんにちは。ヒガシナオキです。

 

雪すごいっすね。昼前まで爆睡してカーテンを開けた時の「ぞわっ」って感じ、おおってなりました。

 

例にもれずしっかりと外出自粛してる(夜は少しだけ近所の商店街の経済を回している)ので、

この前の振り返りと今のこの状況に対してのこと及び、開催発表した弔EXPO20についてつらつらと書いていこうかと思います。

 

●はじめに

 

えー改めまして、アトリエ5−25−6Produce Vol.2 犬小屋計画「一人夜明けにパンを焼く」

ご来場いただけた方々、気にかけていただいた皆様、ありがとうございました。

 

 

 

3月上旬のコロナウイルスに対する政府の会見以降、

演劇に限らずたくさんのパフォーマンスアートが発表の場を失わざるを得ない形となりました。

 

我々は上記のタイミングで声明及び対策発表の上、実施をさせていただきましたが、

これが1週間後にズレていたらどうなっていたかな、自分たちで運営し、

換気等対策が完全に行える環境の我々でも、開催判断は難しかったのかなと思っています。

 

実際、今週は別の現場の舞台監督として入らせていただく予定でしたが、中止となりました。

開催できていればその団体さんの旗揚げ公演でした。

 

この状況の中でもVol.1を大きく越える数ご来場いただけたお客様に感謝申し上げるとともに、

この期間に判断を迫られた主催団体の皆さんに心から敬意を表させていただきます。

 

僕らはいろんな意味で「貧しい国」にいる、ということがはっきりわかる日々が続いていますが、

その時々に感じたことを大事にして、今後より善く生きることにつなげていきたいなぁと思います。

 

 

「一人夜明けにパンを焼く」芝居作り、演出面の話

 

ここからは「一人夜明けにパンを焼く」を主に演出面からいかに作ったか、どんなことを考えたか、

という話をしようと思います。

 

稽古序盤に下記で今回のベースになる犬小屋計画さんとの関係性とか、僕の立ち位置とか、

そういうのはここに書いてあるので参照いただければと思いますが、

今回は「漫画原作のモノを芝居にして立ち上げる」際に、

あの独特の空間でどのように考え、組み上げていったかを記します。

 

まず、今回の「一人夜明けにパンを焼く」というお話、原作の漫画では、

一人の青年「ニシ」と親友「カズ」のやり取りが軸になり、

こちらも母である「ヒカリ」も加えた「ニシ」に見えている日常の光景が、

全て病気による妄想だった、というラストになります。

 

主題は病気というより、「ニシ」が生み出した「カズ」との関係性にフォーカスされていて(作者のサンいぬさんの言う「クソデカ感情」)、

その中で時折保健師である「真崎」により客観的なアセスメント結果として現実が伝えられるような形になっています。

 

これを芝居にする、というときに、

凄く簡潔に言うと「コレ一つ間違えるとクッソつまんなくなるな」という危機感がありました。

もう少し説明すると、「原作を尊重する」を履き違えると逆に原作を汚してしまうな、というのを強く感じました。

 

という感じで、漫画⇒芝居にするときに、たくさん考えなければいけない部分はあったのですが、

特にまず考えたところは「視点」の違いです。

 

漫画では基本的に「ニシ」の一人称の視点で話が進み、

終盤になってタネ明かしのような形で「真崎」が「ニシ」の病状を職場に報告しているところや、

「ニシ」がだれもいない部屋で楽しそうに会話しながら一人でパンを食べているところが、

初めて三人称の視点で描かれることによって「カズ」と「ヒカリ」はいなかった、となることで物語が成立しています。

 

漫画における読者の視点は基本的には「ニシの一人称で見えている光景を同じように体験している」形になりますが、

言わずもがな、演劇では観客は常に定点で出来事を追うことになるので、これを行うことは不可能です。

 

これを無視して「全てはニシの妄想でした」というラストにしても、

そんなことはとっくにわかるでしょうし、「で?」となることは明白でした。

 

であるとすると、客の「視点」がどういう存在かとはっきり定義するかが何よりも大事で、

脚本の遠藤が最初台本に仕上げてきたときに、漫画の設定とセリフを大事にしすぎて、

この辺りをあまり考慮できていなかったことで凄い辛辣にダメ出しをした結果、一時期めっちゃ険悪になりましたw

 

また、その「視点」から視えるべき光景、という観点で美術も考えていきました。

 

 画像  

 

これが実際の舞台写真になるのですが、

キッチン/テーブル回り及び、上手のガラス張りのはしごの部分(元々ベランダの部分にパネルを立て、3階の窓にハシゴと台でつないだ空間)、その手前の積み重なった本と机の部分は、ある程度常識的というか、生活の営みが感じられる空間になっています。

対照的に下手手前の雑然とした棚及びボロッボロの布がかかっている奥の半開きの部屋は、局所的に全く違う雰囲気をもたらしてます。

 

簡単に分けると

キッチン/テーブル/上手が、「ニシに見えている光景」

下手部分が「第三者から見えている光景」

になります。

 

今回の観客の視点に名をつけるとすると、「万能な覗き穴」でした。

 

前述の通り、芝居の観客は、

「ニシの一人称で見えている光景を同じように体験する」ことは不可能ですが、

ストーリー上は漫画同様「ニシ」から見えている景色をベースに話が進み、

「ニシに見えている光景」=キッチン/テーブル/上手を中心に展開していきます。

なので観客の視点は「ニシに見えている光景をリビングの隅の別視点から覗いている」という状態になります。

少し説明が足りないかもしれないですが、母「ヒカリ」役にとても若い日野さんをキャスティングしたのはここに理由があります。

 ニシの妄想には一番女性として魅力的だったと感じていた時期の母親が登場しているはずなので。

 

一方で、現実の存在である「真崎」とのやりとりだったり、

「ニシ」が玄関に降りたり母と話に3Fに行ったりして際に2Fから離れているとき=客から観えなくなっているとき、

ラストの一人でパンを焼いて暗闇に楽しげに話しているシーンは、

「ニシに見えている光景」の中だけでは回収できない部分です。

 

その時に観客の視点は「リビングの隅から実際に見えているものを覗いている」状態になります。

下手部分=「第三者から見えている光景」を少し表象的/オブジェ的に立ち上げておくことで、

この覗き穴の「覗き方」変更を誘導する意味がありました。

 

普段はあまりこういうこと考えないので、いつものgekidanU作品と比べて難解さが生まれたかもしれません。

この上で、更に演劇版では「ニシから見えている光景」が「単純な過去の回想」と「現在の妄想」に何度も分岐するので、

そこは照明の変化に頼りました。ここはまた別途照明電気マグロが解説すると思うので詳しくは触れませんが、

なのでいつもより「舞台っぽい照明」をがっつりやってもらった形になりました。

 

役者としての「一人夜明けにパンを焼く」

 

前項がバカみたいに長くなってしまった

偉そうに色々解説してしまいましたが、

今回は主演だったので厳密には演出という形では入っておらず、

けっこう直前まで自分の役にあくせくしておりました。

 

何本もあのリビングで芝居はしてきたのですが、

だいたい舞監とか演出兼ねてるので、

すっごい重要な役とかながーく出てる役ってそんなになかったので、

今回70分中67分出てるような主役って全然やったこと無くて、なんだか新感覚でした。

 

また、役柄に関しても、ホント自分のパーソナルな部分と180度とは言わずとも165度くらいは違うんじゃないか、

みたいな形で、また「心の病気」という状態を具体的に所作に落とし込んでいく必要もあり、

試行錯誤感が非常に強かったですが、結果的に凄く自分の中で手応えのある芝居になったのではないかなと思っています。

 

特にやっていて感じのは、

「人とうまくコミュニケーションが取れない」状態をお芝居でするためには、

相手の役者とすっごくコミュニケーションをとらなければならないんだな、ということで、

綺麗に虚を積み重ねることで表現したい実が生まれるんだな、ということを凄く思いました。

 

役者楽しいな、もっと色々とやりたいな、と改めて思えた貴重な機会でした。

が、gekidanUでは基本あんまり役者はやらないので、

どなたか是非僕を使ってやってくださいませんか。けっこう使い勝手良いです。よろしくお願いいたします。

こんなに深い行数で言ってもしょうがないな

 

今後の話

 

ProduceVol.2の終演とともに、「弔EXPO20」の初回情報公開をいたしました。

ぼちぼち出演者全員発表できるかと思います。

 

 

ここ数年何団体かさんと演劇フェス、って感じでやってきましたが、

今回はgekidanUのみでの野外本公演を予定しています。

 

理由としては、「ちょっと一回このタイミングで力試しをしようじゃないか」

という一言にまとまります。

 

ありがたいことにこの2年ほどでかなりgekidanU、飛躍した感があります。

劇団員も遠藤と僕の2人時代から随分増え、やれることも増え、

関わってくれる人も増え、お客さんも増え、という形で、大変ありがたい気持ちです。

その中でも看板になっていた「弔EXPO」、昨年は549名という驚きの規模になり、

ここで一回単独公演をやってみて現在地を測ろうじゃないか、と思っています。

 

上記以外にも、オリンピックと丸かぶりだからちょっと複数団体開催はリスキーかも

という現実的なアレもあったのですが、まさか無くなるとは

毎年「7月最終週~81週目」でやってるので、来年も同じ時期だと結果またかぶるんですが

 

単独公演になって具体的に変わるところで言うと、

舞台の組み方に自由度が一気にでます。近年は共通のセットを3団体で使いまわしていたのですが、

それを自分たちがやりたいようにできるので、やれることの幅は広がります。

 

既にかなり色々案はでているので、楽しみにしていただければと思います。

 

公演以外ですと、アトリエの貸し出し、ProduceVol.3の募集なども引き続き行っています。

 

社会性に溢れた人間しかいないので、ぜひぜひ、お気軽にご連絡くださいませ!

 

ではでは、みなさまくれぐれもご自愛の上、また元気にお会いできますことを!

 

年末に5人全員書いて!ってなって、それきりという体たらくでございます。

すみません、2020年一発目でございます。ヒガシナオキです。

 

1月6日に諸々情報公開をしたのですが、

現状、

3月19日〜22日 アトリエ5-25-6 Produce Vol.2開催

7月末(おそらくオリンピック開会式と初日がかぶる) 弔EXPO'20

12月頭 gekidanUアトリエ5-25-6本公演

という感じでまずは予定しており、お誘いやご相談があれば随時対応していく所存でございます。

 

また、僕が客演したり、

我々が活動拠点としている場所「アトリエ5-25-6」の貸し出しをきちんと始めたりと、

つい昨日CTOよりぐちがHPを常時SSL化(ホームページをgoogleさんに認めて貰える社会性ある状態にするヤツ)したり、

けっこうトピックがあったのですが、年始めは皆生業も忙しく、発信不足で反省です。

 

アトリエの貸し出し始動は団体としての悲願だったので嬉しいし、

是非お気軽にお声がけをって感じでございますし、これも話したいことたくさんありますが、

今日は稽古がついに始まったProduce Vol.2の話をしようと思います。

 

Vol.1をやったのが昨年の11月でしたので、かなりの短いスパンでの実施になりありがたい限りです。

前回はこんな感じで、京都発のユニット「くちびるに硫酸」さんにかわいく使ってもらいました。

 

 

 

昨年は劇作家協会新人賞を取った芝熊さんの「うかうかと終焉」の再演に利用してもらうなどもありましたが、

やり慣れた場所を他の団体に使ってもらう、という経験は本当に勉強になります。

 

さて、ほぼスタッフワークに終始していた前回に比べて、今回のVol.2は「演出補佐」としてgekidanUをクレジットし、

脚本に主宰の遠藤、主演を僕、スタッフはほぼgekidanUという形で公演を行うので、がっつり入ります。

ご要望に応じて、「どの程度Produceするか」を都度調整できるところをこの企画の良さにしていければと思っていますが、

そういう意味で言うと今回はフルコミットになります。

 

今回ご一緒するのは演劇公演が初めての経験になる同人サークル「犬小屋計画」さんです。

原作となるマンガを描き、演出も担う「サンいぬ」さんは僕がgekidanUに入って最初の公演(もはや伝説となっている4年前の真冬の野外劇)

からずっと我々を観てくださっている方で、「演劇をやる側をやってみたい、やるならずっと観てるgekidanUと」という嬉しいご相談を、

ちょうどProduce企画を考えている時にいただいたことで実現をしました。

誰かの「やってみたい」を形にするという意味で、この企画の主旨そのままだな最高だなぁと思っています。

 

ただ、この話が立ち上がるにつれて、実は僕の中にちょっとどうしようかなこの気持ち、というの当初はあって、

それはサンいぬさんと僕の関係性なのですが、

サンいぬさんは上記のgekidanUの公演の前、廻天百眼に客演した時に観ていただいて、

そこからずっと応援をいただいています。いわゆる「推されている」状態ですね。

結婚も喜んでもらい、マジで孫をかわいがるみたいな感覚で応援してくれてます。

 

なので要は「自分で原作を書く芝居で推しに主役やらせる」公演になるわけです。

それはもう構図としてすごいなんか気持ちがいいなという気持ちと、そんな重荷ある?という気持ちとが駆け巡りましたが、

何より思ったのは「創作にあたって、今までの関係性とまるで違う接し方になるんだなぁ」という不安というか違和感でした。

 

当然ですが、僕自身は今までサンいぬさんと接してきた時と、稽古場なりその前後の時ではまるで様子が違うと思っているし、

それより「推している人を前にしている人」として稽古場にいてもらってしまうと困るな、他に役者もいるし、

みたいなことを失礼ながら少し考えていて、

「マジで一人のファンを無くすつもりでやろう」と勝手に肝に銘じたりなど、昨年内くらいは考えていました。

 

しかし現状、完全にそれが杞憂であったことがわかっています。

「良い作品」に向けて、同じ方向を向いて他の役者さんとともに対等な目線で創作を続けています。

芝居に対して何を良いと思うか、などのある程度の共通言語があるのでやりやすいし、楽しいです。

なんとなくこれが終わっても何も変わらず推し続けてくれるだろうな、と思っています。不思議な言い回しだなこれ。

役者さん3名、鬼塚貴彬さん、日野あかりさん、きだたまきさんも最高でございますね。

本当に南千住で民家で行われる怪しげなオーディションに来てくれてありがとうございました。感謝感謝。

 

あと、何せgekidanUフルコミットなんで、美術や照明プラン含め色々考えております。お楽しみに。

脚本も、初めての経験である原作からの脚本化に遠藤だいぶ苦しんでましたが、

普段のgekidanUとは違う部分や、彼のバックボーンや今置いている状況を反映した内容になっています。

稽古中にチューニングをかけていくのがgekidanUのやり方ですが、今回はそこにサンいぬさんの観客に寄った視点が添えられて、

いつもよりエキサイティングな感じになっています。

 

なので、馴れ合いのオナニーみたいな芝居にはしないことは間違いなく約束できます。

共通の知り合いもいるし、一応ね、宣言です。

 

まだ1ヶ月以上ありますが、2割くらいのお席が埋まっていてありがたい限りです。

ありがとうございます。

物理的に席が作れない会場になりますので、ご検討はお早めにいただけると嬉しいです。

よろしくお願いいたします。

 

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アトリエ5-25-6Produce vol.2

犬小屋計画 「一人夜明けにパンを焼く」

 

原作・演出;サンいぬ(犬小屋計画)

脚本;遠藤遊(gekidanU)

演出補佐;gekidanU

 

夜は今日も眠れない。

夜勤明けの親友のために、病気がちの母さんのために、

一人夜明けにパンを焼く。

 

カーテンは開けない。

 

朝日を浴びて普通に生きていくことが、

僕には難し過ぎるから。

 

アトリエ5-25-6produce vol.2は、

同名漫画作品をgekidanUの全面バックアップにより舞台化した、

「犬小屋企画」初の演劇公演。

 

出演

ヒガシナオキ(gekidanU)

鬼塚貴彬

日野あかり

きだたまき(ちち不在。)

 

会場:

アトリエ 5-25-6(荒川区南千住5−25−6

 

日時

2020

3月19日(木) 19時〜

3月20日(金祝)  14時〜 19時〜

3月21日(土) 14時〜 19時〜

3月22日(日)  12時〜 17時〜

受付開始/開場は開演の30分前

 

料金

予約・当日共に 2,000

 

予約URL

ご予約はこちらから

 

スタッフ

企画統括 遠藤遊(gekidanU)

舞台監督 ヒガシナオキ(gekidanU)

照明 電気マグロ(gekidanU)

美術 よりぐちりょうた(gekidanU)

音楽/音響 鈴木明日歌(gekidanU)

原作補佐 むーちゃん(犬小屋計画)

制作 しろ。

宣伝美術デザイン サンいぬ(犬小屋計画)

宣伝美術レイアウト あきやまみ

今年の頭くらいからこのHPのアクセスを分析してたりするんですけど、

けっこうこの「手記」っていうページがすごい見られていて、

投稿数で言うとWebを管理してる僕が圧倒的に多いし、

外現場での露出もTwitterも基本僕がほぼほぼなので、

その分他のメンバー、特に主宰が謎のベールに包まれており、

どんなヤツなのか知りたいという人が多いらしく、

「遠藤遊」カテゴリーのアクセスが異常に多いという状況にあります。

 

そんな中遠藤の命により、

12月30日までにメンバー5名全員が手記を書く、ということになったので、

初投稿になる鈴木明日歌含め皆の2019年のご挨拶が上がるのでお楽しみに、なのですが、

コレを書き始めた29日18時45分現在まだ誰も上げていないので、僕が一番になると思います。

21時から来年の企画の顔合わせがあるので、その前に締めくくりを書ききるべく、

南千住のマックでキーボードを叩いています。

 

さてはて、2019年もgekidanUをありがとうございました。

今年は5月の家公演「金星」、夏の「弔EXPO’19、初の試みとなった「アトリエ5-25-6 Produce」と、

活動を行なってまいりました。

 

「金星」では単独公演の最多である265名、「弔EXPO’19」では過去最高となる549名、

という動員数の飛躍を記録し、至極嬉しい限りでありますし、

作品としてもしっかりと評価をいただくとともに色々な試みができ、メンバー一同充実した公演となりました。

ご来場いただいた皆様、誠にありがとうございました。

多数出演いただいた客演の皆様にも感謝の嵐でございます。出会っていただきありがとうございます。

 

『金星』


『イントロダクション』


 

※Twitterある方はよかったら思い出してほしいからRTしてくれたら嬉しいです。

 

また、拠点とする家を「アトリエ5-25-6」と名付け、

より開かれ、モノがつくられていく場所を作るための活動も始まり、

スタッフ含めたハードが揃っている特色を生かしたProduce企画の発足など、

団体にとって本当に大きな、素晴らしい1年でした。

 

僕は前々から「劇団がやりたい」と言ってきたのですが、

5人体制でやってきた今年、「ああ劇団やったなぁ」という気持ちになりました。

本当にありがとうございました。

 



 

また、gekidanUは「やたらとインスタ映えする劇団」を自認しているので、

今年も色んないい光景を見ることができたのですが、

そのなかでも僕がダントツで好きなものが下の写真です。

観に来ていただいた方以外はなかなか状況が掴みづらいかもしれませんが、

僕らが目指したいものの一つを、確実に表現できてるなぁと思います。

 



 

2019年の個人の話をすると、

今年はgekidanUの他客演や舞台監督で、合わせて11本のお芝居に関わる形になりました。

11本は冷静に多すぎると思います。きっとご迷惑もおかけをいたしましたが、

関わっていただきました皆様に大いなる感謝でございます。

演出舞台監督役者…と色んなことをしましたが、

それぞれに向上の余地が有りまくるので、

全部中途半端になって誰からも必要とされなくなることを全力で恐れながら、

引き続き頑張っていきたいです。

 

トピックとしては大好きな劇団である「あひるなんちゃら」さんに念願の出演が叶ったこと、

その上そこで職場から花が届くという嬉しいやらなんやら…という

ことが起きたり(本当に理解と働く場とお賃金をありがとう職場)、

 


 

「しばいのまち」さんに取り上げていただいたり、いやはや、

ありがとうございますありがとうございます。

 

https://shibainomachi.com/2019/04/12/0395/

https://shibainomachi.com/2019/04/16/0396/

 

2020年はgekidanUで3本企画が決まってますが、

まず年明けすぐに今年も出させていただいた、

「野球ネタだけのコント芝居」に来年も出ます。

元プロ野球選手が普通にコントする、というなかなかな企画で、

僕は元巨人、送りバントの世界記録保持者川相昌弘さんとの二人きりのコントがあったりします。
毎度稽古の度に「川相昌弘とコントをする」という現実をモロに受けて訳が分からなくなってますが、

世界のバント王を滑らせないようにめちゃくちゃ頑張ろうと思います。

詳細はこちら

 

2020年でgekidanUに関わってから5年目になりますが、

あの頃から色んなことがあって、色んな経験をして、

総じて本当によい時間を過ごしているなぁと思います。

 

ある程度の成功体験もできましたが、

これからは一番むずかしい「続けること」という壁が待っているんだろうな、

と思います。

常々言ってますが、「続けること」が一番偉大です。

ただ怠惰に重ねるのではなく、消耗することもなく、

大切なものを共有しつつ、見たい光景を見続けられるように、

色んな人達と出会えるように、これからも頑張っていきたいです。

 

最後に、gekidanU及び僕を応援してくださったりや関心を寄せてくださる皆様、

本当に皆様のおかげで活動ができています。

これからも何卒、よろしくお願いいたします。

 

わー1時間かかった。さて、軽くご飯をたべて顔合わせです。

良いお年を!

をします。

もうタイトルでしたい話終わるんですけどね。

ホント観に来てほしいんですよね。

ここまでで予約しようと思った方は読まなくても大丈夫なので、

下記より予約ください。

https://www.quartet-online.net/ticket/ahiru_shuka?m=0mgcfgf

 

まだよくわからないな、という方に向けて、

なぜ観に来てほしいかの話をこの後つらつらとするのですが、

ちょっと一旦落ち着こうかなと思うので、

昨日作った晩御飯の紹介をします。

 

(右上から

牛肉とトマトとナスのさっぱり炒め、

ホタテの豆乳味噌スープ

砂肝とパプリカとアボカドの和え物

です)

 

あー美味しそうだな、予約してみようかな、と思った方はこちらからお願いします。

https://www.quartet-online.net/ticket/ahiru_shuka?m=0mgcfgf

 

ということで本題ですが、

今回の「あひるなんちゃら」さんの出演に関しては、

「昔からすっごく好きだった劇団がオーディションをやるというので、えいやっ!と受けたら受かってしまってすごく嬉しいがんばるぞ」という気持ちです。

近年はgekidanUがそれなりに精力的だったり、お声がけいただける団体さんもできたり最近だと舞台監督のお誘いもちょこちょこいただいたりで、

オーディションを受けるってなかなかなかったのですが、

今回の公演でオーディションを開催するとのお知らせを見て、本当に瞬時に応募をいたしました。

 

あひるなんちゃらさんは「好きな劇団は?」と聞かれるとまず第一に答える劇団さんなのですが、何が面白いかというと、

「面白い人達がただ会話してるのをヘラヘラ観てるだけですごく面白い、その安心度と信頼感半端ない」

ということに尽きます。

と同時に、「これやってる役者さんメッチャクチャすげえな、いつかこういう人たちになりたいな」という気持ちで恐れおののいておりました。

そんな団体さんにですよ、出るんですよ。

こんなこと言うのあれですけど、ひっさびさに稽古でこんな緊張してます。

思ったとおり大変むずかしいです。

 

稽古からホント面白いんですけど、理屈っぽい僕は「なんでこれはこんなにおもしろいんだろう」みたいな感じでその理由を考えたりしてしまうのですが、これが大変勉強になってて最高だなと思っています。

 

その中で僕がどう面白くなるか毎回考えては滑りちらしているのですが、現状なんとなくどうすればよいかわかりだした感じがあります。

頑張って本番までに楽しい感じにして楽しくなればいいなと思っています。

なので是非是非という気持ちです。

 

そしてですね、

今回駅前劇場なんですよ。

よく「演劇やってる」と言うと「あーシモキタとかでやってるんだ」となり、「あーそうですはいそういう感じです」と答えてしまっていたのですが、始めて7年、実は一度たりともそんな演劇の街で舞台に出たことがなく、そもそもちゃんとした「劇場空間」でやったことが過去40本中半分~6割程度というアングラ野郎なのですが、晴れて初のシモキタです。
しかも由緒正しき駅前劇場ということで、続けてると良いこともあるもんだなと思います。

 

ということで、観てほしい理由でしたが、

いかがでしたでしょうか。観たくなりましたでしょうか。
下記、改めましてこちらからご予約お願いします。

https://www.quartet-online.net/ticket/ahiru_shuka?m=0mgcfgf

 

やっぱ興味わかないな、という方は、

僕ら拠点で音楽LiveやってたりProduce公演やってたりしますので、

よかったらこちらをみてください。

 

9/21 鈴木明日歌家Live企画 Vol.4 「誕生日と花曜日」

gekidanu.com/live

 

11/2〜4 アトリエ5−25−6Produce Vol.1

くちびるに硫酸#3「あの星にとどかない」

gekidanu.com/produce

 

ということで、よろしくお願いいたします!


 

秋ですね。秋です。

こんばんはヒガシです。

今年も弔EXPOが終わりました。皆々様、本当にありがとうございました。

終わった直後の本日8月5日は、今までの炎天下での労働が嘘のように、

本当に暑さにやられた結果17時には自宅に籠もり、極力体を動かさないように仕事をしたり、

個人アカウントと劇団アカウントを反復横跳びしながらTwitterを更新したりしていました。

寝る前に今年の夏を総括して今日を終わらせようと思います。

弔が終わると夏の終り感が凄いのです。

今年はなんというか、けっこうな手応えとともにものすごく成功したんですね。

なので話そうと思えばいくらでも話せてしまえるので、簡潔に行こうと思いますが、まずは

 

今年の弔EXPOを簡単にまとめると、

①ことしも楽しかった

②人がたくさんきてびっくりした嬉しかった

③たくさんいろんな虫に刺された

です。

 

①と②が両立されたことは素晴らしいことです。

述べ549名の観客数(「1日通し券」=2団体観る方は2名としてカウントなのでユニークは412名)は、

過去の最高動員を180名以上上回る形になりました。

千秋楽の舞台芸術創造機関SAIさんなんて70名入りましたからね、びっくりしました。駐車場なのに普段。

SAIさんとキャンディプロジェクトさんとの3団体での実施で、

それぞれの団体さんのお客さんが初めて南千住に来てくれることにも大変価値と喜ばしさを感じています。

①に関しては、「役者をやらずに舞台監督/演出/制作等だいたいの統括」という初めての立場で、

今までの感じとは明確な違う感じがあって、立場上お小言言わなきゃいけない場面もそれなりにあり、

「あ〜〜〜もっとヘラヘラしたいなぁ〜〜〜」と思わないこともなかったですが、

これだけたくさんの人が参加してくれてたくさんのお客さんが観に来るイベントに、

気づいたら成長していた弔EXPOを、今までの記憶や経験とともに引っ張れるのは楽しかったし、

「自分が出ずにやる演出」も初だったので、上演中周辺警備をしながら観てた芝居はとても新鮮でした。

 

ただ今までよりもずっとめちゃくちゃ疲れており、結果完全に③に結びついたので、無理はしすぎないようにしようと思いました。未だに体中がかゆいです。

劇場空間について

 

まず今年も野外劇をやる上で、一つ今までと違う面がありました。

今までは家と客席が完全に正対する形で作っていたのですが、

今年は四角形の土地の一角がセンター(下記の写真の自販機辺り)になる形で、

家が下手、公道に面している辺が上手のL字のような舞台にしました。

 

 

 

これは単純に僕らが同じ向きに飽きてしまったこともありましたが、

こうして客席を45度振ることで、「完全に背後になってしまう辺」がなくなり、

お客さんが空間に対して感じられる情報量が増えて面白い感じになるのではないかなと思ってやってみました。

 

とはいえ上手側の人通りの多い公道をそのまま背景にしてやるのはかなりリスキーだな、

ということで、上手側には幕を張ってみたのですが、これはコレで大変おもしろい効果になりました。

下手が家という具象の最たるものに対して上手に虚構の幕が張られ、

しかしそのすぐ上には向かいの住宅や交通標識が並び、空間の手応えによい効果をもたらしたのではないかなと思います。

お客さんとしても視界の開け方と情報量の面で、今までの形よりもよかったのではないかな…

と勝手に思っています。

 

あとは何より借景ができたのでテント劇団出身の僕としては嬉しかったです。笑

 


 

そして今回でいうとなによりコレです。螺旋階段。

ウチの美術よりぐちさんが突如言い出した「螺旋階段って作れるっぽい、作りたい」

を信じた結果がこれです。頭がおかしい、凄い。

1週目は常設だと思われたのかあまり話題にならなかったくらいでした。

 

 

「イントロダクション」について

 

毎回なんとなくのテーマやモチーフ、流れを脚本の遠藤とすり合わせるのですが、

今回はまったくなく、かつあがってきたタイミングもいつもより遅く、

かつこれはいつもなのですが「いやここどこだよ前のシーンとどう繋げんだよ」

みたいな演出泣かせな本を書いてくるので、最初はそれなりに試行錯誤があったんですが、

結果的には脚本と演出を分けてることにちゃんと意味を出せた演目になったかなと思います。

 

演出の過程でざっくざくセリフを切ったり付け足したりするのは、

「伝えたいことが変わらなければ」という条件で僕と遠藤の中では認められていて、

今回はかなり色々手は加えましたが、特に大丈夫だったみたいで安心しています。

お話についてですが、「死んだ妹の霊」という要素が一つ有りつつも、

内容と話の流れとしてはスタンダードな会話劇になっていて、見やすくはなっていたのかなと思いますが、

「引きこもりが世界を好きになる」というある意味ちょっとした心の動きに主題があって、

それをきちんと成立させるために必要なことで最も役者に意識してほしかったのは、

《「街」の中/内側の人々》という認識を持って皆でそれを作り上げることです。

「同じコミュニティに住んでる人のことは皆なんとなくわかってる」という、

ある種「下町」のイデアみたいな世界観を、芝居の中で作ることを何より大事にしたかったです。

 

なぜならこの芝居が、実際に8年も野外劇をやらせてくれる人情味あふれる南千住でやるから、です。

これを例えば閑静な住宅街でやれと言われたら(言われるわけないけど)、

違う演出になってると思います。

 

これを組み立てる上でポイントになったのは、唯一の「街の外の人」である霊能者の香苗と、

内側の人間の中でも「街」に店を持ち、当初香苗に露骨に冷たい態度を取るバーの店主帆鳥で、

特に帆鳥さん役の下村さんを稽古中にかなり詰めたのは、ここがちゃんと成立しないと、

お話としての強度が生まれないからでした。でもかなり言ったね、ごめんて。

これが皆でちゃんと共有できて、セリフでは一切説明してない「街」が立ち現れたときは、

不思議とお客さんの反応がビビットになるので、面白いなぁと思ってみてました。

本当に新米演出家としても学びの多い公演でした。

 

そして今回僕が演出に専念した初めての公演で、けっこう試行錯誤していたのですが、

本当に面白い役者さん達が揃ってくれました。ありがとうございました。

皆楽しんで、今後に向けて何か持ち帰ってくれてれば嬉しいです。

せっかくなんで、各々ちょっとだけそれぞれについてコメントしていきます。

 

源;野口大介

色んな意味で今まで出会ったことないタイプの役者で、

不器用が魅力になるってこういうことなんだなと感心しつつ、

羨ましさと難しさを感じながら演出していた。

ある種一緒に試行錯誤しながら、この期間で芝居はすごくうまくなったと思う。

 

カンナ;横濱さくら

初舞台でこれを出しちゃうのか、本番初日の衝撃と言ったらなかった。

天才なんて軽々しく言いたくはないけど、

何かを惹き付ける魅力を確かに感じて、幸せな期間だった。

 

多恵;関原吏紗

本番になって客の前に見せて初めて、「多恵さんの話」

として成立していることに恥ずかしながら気づいた。

関原さんにこういう役を振ったことは我ながらすごくよい選択だったと思う。

 

香苗;庄司悠希(演劇集団円)

しょっぱなの本読みの段階から全く違和感がなく、

すごく安心してみていたし、ベランダとの会話の際の抜けがとても気持ちいいなと思いながら聞いていた。

他の人でもうイメージができないくらい役を引き寄せてくれた気がする。

 

瑠奈;郡詩歩美

ちゃんとこの子の面白さが伝わってよかった…と、

Twitterやアンケートを観ながら思っています。

できない、にしっかりと向き合ってくれた期間だったと思う、ありがたかったです。

 

風;鈴木明日歌(gekidanU)

印象で損をしているタイプなのは付き合いも長いからよくわかっている、

抑えるところはちゃんと抑えてくれる真摯な芝居をするので面白いなと思ってみてる。

今回のOP/ED曲も大変よかったです。

 

帆鳥;下村真梨奈

「金星」がそういう役じゃなかった分、

稽古中わかりやすく苦しんでたし苦しめた気はする。

最後のセリフは100%僕が付け足したセリフで、

これが力抜いてに素直に音にできた時に、ああよかった間違ってなかったと思った。

 

藍子;橙田かすみ

「橙田さんの中にもいる藍子の要素」

を見つけるまでは大変だったかもしれなかったけど、

見つけて/踏ん切りがついてからの安定性と信頼度は群を抜いていた。

 

直;川村玲於奈

多分頼めなかったら僕がやってた役、

パッと見の印象に対して戦術理解度が実は非常に高く、本当にいてくれてよかった。

今後も良い現場をたくさん踏んでいってほしい。

 

 

最後に、今回はすごく「gekidanU」としてちゃんとやれたな、と思っており、ます。

いいアー写だ。これからも色々やっていきます。お楽しみに。

 

 



 

 

たくさん書いたなぁ。

とにかくもう、楽しかったんですね。

 

引き続き僕らを、我々をよろしくお願いいたします!

終わりましたね…

10連休が。

皆様いかがお過ごしでしたでしょうか。ヒガシです。

僕は後半熱海〜静岡(初SPACでした)〜京都〜越前〜金沢を周り、ガンガンに経済を回してきました。楽しかったです。
 

 
29日までは家公演企画Vol.3「金星」の本番でしたね。

本当に皆様ありがとうございました。

9ステージ、265名もお客さんが来ました。民家に。

すごいですね。ありがとうございます。
 

 
今回は(今回も)演出/舞監/出演を担当しました。

ほぼ現場を一人で偉そうに回してた感じになりますが、

スタッフ陣も盤石でしたし、

今回はなによりも演出目線で考えることの多い現場だったと思います。

gekidanUとして昨年から取り組んでいる家公演、Vol.3となってますが、

公演規模的にも役者の人数もここまでの規模でがっつり取り組んだのは初めてですし、

僕も他現場入りまくりで役者のみだったVol.1

弔EXPO内での開催でノータッチだったVol.2

って感じでしたので、はじめての取組が多かったように思います。
 
gekidanUとして芝居を作る上で、まずは主宰の遠藤と僕でなにをしたいか、みたいな話をするのですが、

今回に関しては、ザックリこの辺りかなと思っています。
 
●多用しがちなモノローグをできるだけ排除し、ワンシチュエーションの会話劇を作る。

●「いない人について語る」をやりたい。

●「外」の見せ方/繋がりの作り方。

●「家」に囚われすぎず、面白い使い方をする。
 
1番目はどちらかというと脚本の方向性の話で、

脚本の遠藤がわりかし内向的な情念みたいなものを書くのも好きなのですが、

「今回こっちでいこうよ」みたいなところで早い段階から話していました。
 
2番目は僕が言ったことで、

劇場以外の場所、特に「家」という圧倒的具象かつ閉鎖性の高い空間でこれをやると、

言葉の力と役者の力で豊かにできる余地があるではないかと思ってシナリオの検討の際にお願いしました。
 
3番目が特にいろいろと考えた部分で、

上記のように「家」の圧倒的な具象性によって「その外」という空間と隔絶された環境の中で、

より芝居を観ている際の観客の想像の奥行きを広げるためどうその特性を使うか、ということを考えていて、

例えば、家の中に入る先程まで現実で自分たちが存在していて、今は窓に隔てられている「外」に、

突飛な虚構の設定を乗っけてあげることによって、

より想像力や意識を開かれたものにできるのではないかと思っていました。

その中で

「例えば異常気象で雨がずっと降ってるとか」

「でも窓の外見たら実際降ってないのわかるよね…」

「見えないモノ…電波とか…?」

という流れがあり、そこから「金星」のだいたいのストーリーが出来上がってきました。
 
4番目は、9人の会話劇をやると決まった時点で思っていたことで、

家であるからと言って「日常の延長線上の芝居」を作る気持ちは毛頭ありませんでした。

だってあそこに9人で会話するのもう不自然だし、観客にとっても「人の家で芝居観る」って完全に非日常だし、

この環境で成立する「劇」をきちんと作って初めて本当に「家」を感じて、

この芝居が存在する意味ができると思っていました。
 
観客にも「お芝居を観に来たんだ」と身構えさせる必要を感じていて、

今回そこに大きく貢献したのがgekidanUが誇る電気工事士&照明、電気マグロの明かりで、

この辺りは彼本人がこちらのブログで書いているので読んでください。
 

 
他にも壁に黒板塗料を塗ってチョークで字をかけるようにしたり

美術よりぐちに「3階の窓から降りてきたい!はしごとかじゃないやつで!」と無邪気に頼み実現してくれた、

タイムマシーンの機構など、「家」というイメージを崩しにかかりました。
 
  
 
ただどれだけ崩そうが、ハードは完全に見るからに「家」なので、

その違和感は面白みに変わっていくと思っており、その中で役者がリアルに生の会話をしてくれれば、

それは相当観客の頭をゆらゆらさせることができるのではないかなと思っていました。
 
役者陣は本当にその役割を完璧に果たしてくれました。

僕は比較的性格の悪い演出の仕方をする自覚があるのですが、

皆様全力でついてきていただけました。

一人一人へのコメントは下記のツイートのツリーにまとめてあるのでよろしければどうぞ。
   
結果としては、本当にたくさんの素敵な反響をいただける公演となり、

動員としても野外公演も含めて単独公演としては最多となりました。

演出としても大きく成長できた公演でした。
 
本当に嬉しかったです。ありがとうございます。

今後ともがんばります。
 
今後のヒガシですが、来週、来月と1本ずつ舞台監督、

来月下旬に客演、7月末から弔EXPO、9月にも一本決定済ということで、

ありがたいことにいろいろとあります。

できる限り豊かに生き、観る人関わる人を豊かにできるような人になっていきたいです。

引き続き、よろしくお願いいたします。
ヒガシですー。こんばんわー。

 

突然なのですが、

「好きなことで食べていく」が究極の幸せ、みたいなものに対してちょっと心地の悪さを感じてしまうのは、

「でも食べていけるものを好きになることの素晴らしさもあるよね」

みたいなところと、

「好きなことで食べていかなくちゃいけんのですか」

みたいなところと、

「食べていく」ことを目的化するとそれが好きじゃなくなるよね、

みたいなところと、

いろんなことを考えるんですけど、

企業の中でお金をもらいつつ、

かつ別途「gekidanU」というハードを作る中で今後も色々と見えてくるんじゃないかなぁという気持ちです。

今は3月以降のいろんな企画を考えては頭をひねらせています。

 

昨年まで働いてた会社をやめる時に、お世話になってたお客さんにことごとく、

「ついに演劇一本に…?」と聞かれたのですが、

現状僕は「演劇で食っていきたい」的な思いは一切ないです。

演劇以外でお金を稼いでる時と演劇やってるときと、

個人的に全く境目はなくて、どっちかが急になくなるとその片方もやべえ、

という謎の焦燥感とそういう意味での充実感があります。

ただおそらく今後絶対そのバランスは崩れるので、来年には違うこと言ってる可能性もあります。

 

現状のこれは多分昨年まで、そして今やってるWebメディアという仕事によるものが大きいのですが、

これは我ながら自分の興味関心と演劇とのバランスにおいて一番いい選択だったのかなと思っております。

 

僕は「仕組み」とか「枠組み」を作るのにとても興味があって、手を動かすときはそっちのほうが得意だし、

それでいてそれをエモで有耶無耶にするような強度にとっても憧れてる、みたいなメンドクサさがあるので、

前者でお金もらって、後者で無邪気にやるってとても良いのではないかなと思います。

 

っていう話を、「演劇一本でやろうと思わないの?」という質問を受けると答えてるんですが、

我ながらひねくれてるし、こんなだからあんまり友達いないんだろうなと思います。

 

こういう感じの人間が演出をする芝居なんですが、

出演者募集してるのでたくさんの人に会いたいです。

 

よろしくお願いいたします。

2019年ですなにとぞなにとぞ

前回の投稿が上半期振り返りとのことで、慌てて更新しております。

ヒガシナオキです。あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。

僕ばっか更新しててアレなんですが、HP更新ついでにということで…。

 

2018年、gekidanUはなかなかにいい年だったかなと思います。

初の家公演の成功、弔EXPO’18の過去最大規模での開催、

そしてメンバーの新加入。とてもうれしいです。

2019年頭の鈴木明日歌の加入で5人になりました。

 

僕は割と「場をつくりたい」「劇団をやりたい」というところもあるんですが、

gekidanUはそもそも主宰遠藤の中高の同級生で結成してるので、

「劇団」という形ではなかったかなぁと思っていて、

これからもあまり縛りのない、やりたい人がやりたいことやる集団であればいいなと思います。

それのある種の象徴として音楽がメインの鈴木明日歌の加入かなと思っていて、

バンドでめっちゃ売れたらいいのにアイツ、と思っています。

 

今年は5月に家公演、8月に弔EXPO19、もういっこくらい何かやれればな、

と個人的には思っていますが、メンバーが増えたので、

それぞれの考えていることも聞きつつ色々考えていければと思います。

 

あとこれは個人的な話ですが、僕は「演劇をしていないといけない」タイプの人間ではなくて、

それでもけっこう演劇やっていて、その状況が僕はけっこう今楽しいので、

gekidanUをベースにこれからもいい感じに続けていけたらと思います。

とりあえず、もっと有名になったらいいな!

 

引き続き、よろしくお願い致します。

 



さよなら上半期

台風がやべえですねこんばんわです。

 

突然アレなんですけど、過ぎゆく時をどう区切るか、みたいなところって人によって違うじゃないですか。

学生の時は長期休みとか、社会人になると四半期とか、そういう感じだと思うんですけど、

お芝居してると区切りになる公演とかあるので、過ぎてきた過去の時間の帯に対して、また違う捉え方ができていいなと思います。

 

僕だと弔EXPOがここ最近は毎年の夏を区切るイベントです。

8月の第1週にやりますが、アレが終わると完全に夏が終わった感があります。

んで今年はその後9月中旬にフェリーちゃんがあって、終わって諸々立て直して上期が終わったなぁ、という感じです。

 

フェリーちゃんに関しては初めてのファンタジーでの主役で、

まー大変でしたし久方ぶりにかなり悩み苦しんだ演目だったなぁという感じです。

どうだったんだろうな、観ていただいた方ありがとうございました。

旗揚げから3回目となるフェリーちゃんでのモノつくりも、

演出補佐という立場で、考えることもたくさんありました。

僕は生きるのが比較的上手な人間なので、自分を簡単に納得させられるしそのために自分に対しての小細工もいくらでもできるんですけど、

そうじゃない人が作る作品って僕が太刀打ちできなくて、すごくうらやましいな、いいなって思うので、

フェリーちゃん主催のなにわえわみの作品はそういうところがいいな好きだなと思うんですが、

今回はけっこうバチバチしまして、早いこと笑い話になればいいなと思います。笑

 

上期、という視点で振り返ると、

一ヶ月間で下北OFF・OFF~シアターグリーン~王子小劇場 舞監ツアーという鬼畜日程を始め、

一旦自分のできることをめいいっぱい見定めた期間だったのかなぁと思います。

 

ここから3月までの下期は、

ありがたいことにお声がけいただいた形で下記の4つが決まっています。

11月23日~25日 赤坂chanceシアター PitN「ロビン」



12月8.9日  西武線沿線で出る

1月18日~20日 中野辺りで出る

2月9日~13日  横浜で出る

 

それぞれと真摯に向き合いつつ、来年度についてもちょっと色々と考えていけたらと思っております。

gekidanUも次回は家公演に向けて準備を進めたく、上記の合間を縫うか直後にやろうかと画策中です。

 

下期も引き続き、なにとぞなにとぞよろしくお願いいたします。